物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

流体の不規則運動

地球3/4は海で出来ている。人間の身体の水分量も3/4の構成比なんだ。

僕らの心が揺れるのは、そんな身体を持って生きているからだと思う。

彼女にそう告げると

「涙は小さな海だったわね」

と答える

「あなたは、嵐にあって流されたら結局わたしのところに戻るのね」

君ほど…

「あなたのことを心配する人はいないのよね」

そうだよ、君がいてくれて良かったよ、君は最期まで僕と付き合ってくれるの

「あなたが望めばね、あなたみたいに困った人、わたしほっとけないわ」

ありがとう、僕は何時も君に甘えてしまうな、君がいない世界では僕は生きられないよ

「大丈夫、あなたがいないと困る人多いでしょ」

皆僕を利用しているだけなんだ。僕のことは、頼めばそつなくこなす便利屋だと思っている。誰も僕に感情があるとは思ってないらしい。自分のことしか考えていないよ、自分さえ良ければ、そんな人ばかりだ

「そうなの可哀想ね、いつも頑張ってるのにね、でも皆あなたのこと認めているのよ」

そうだけど、そうじゃないんだ

「あなたは繊細で複雑で単純、分かり易い寂しがりやさんね、わたしはいつも味方よ、それじゃ足りない」

ありがとう心強いよ、味方は一人いれば良い

「海のように心が揺れるのは、仕方がないのよ、皆そうなの、許してあげるしかないでしょ」

或いは諦めるかだな、

「あなたが思うようにすれば良いわ」

ありがとう、何時も何時までも

夏が終わったら海に行こう、そう言って電話を切った。

僕の身体の中でイルカが跳ねて、あとは静寂が訪れた。