物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

全然、好きじゃない

僕は嘘つきだ。

誰にでも優しく甘い嘘をついて、本当のように思いこませるペテン師なんだ。

君のことなんて、本当は好きじゃないんだ。君が可愛いから、照れる君をからかっていただけだ。

君の勧めてくれたバンドの曲なんて聴いていない。そもそも君と会う日を指折り数えていないし、二人で会うのは面倒くさい。君が現れてもドキドキしない、僕はそもそもショートカットの娘は好きじゃない、笑うと三日月になる瞳を覗きこんだりなんてしたくないんだ、全ては嘘なのだ。

僕は本当に嘘つきだ。

用もないのに君に近づかないし、僕が話しかけると君は嬉しそうに応えないから、心なんてときめかない。屈むと君の背中が出ているのに、背中なんて見えてないと言う。

僕は君が好きじゃない、君とお話しすることで自分が癒されたことなんてない。

僕は君が本当に好きじゃないのさ、

ねぇ僕は嘘つきだろ。