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物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

以心伝心(非言語による精神感応)

ねぇ横顔の君も、向かい合わせの君も全てが愛おしいって思えるのだから、君は凄い人だね。雨降りの日に駐車場からお店へと向かう一つの傘の中で君と肩を寄せ合い歩いた。それだけで僕は嬉しくなって、雨の日もなかなか悪くないなって頬が緩んでしまう。やっぱり君は凄いよ、だって隣に君がいるだけで、僕は今日まで生きてきて良かったなって思えるんだ。今だって微笑む君の三日月の瞳を思い出して、今日は楽しかった、良い一日だと振り返りながらニコニコしっぱなしなのさ。

君は凄い人だよ、君の名前を呟くたびに君との距離が近くなるような気がしているし、僕が君のことを考えている間、君も今日の僕との時間を思い出してることが分かってしまう。君も相合い傘の中でのふたりの時間を好ましいと思っていたはずさ。それはなぜだろう?

僕はその理由をこう考えた。君と僕は出会う前から、お互いの体の中に自分が住んでいたんだ。二人は最初その存在に気がつかないでいた。伝達手段は音楽だった、美しいメロディーに乗せて「君は僕なの?」って尋ねてみたんだ。そうしたら君の中に住む僕が反応し、僕の中に住む君がそれに応えて共鳴した。そして同じ周波数で僕らは繋がった。

君と会うと、僕の体の中にいる君が自分の体に戻りたがる、君の中に住む僕も同じように惹かれていく。だから僕らは別れ際に寂しくなるんだ。そしてまた会いたいという気持ちが体から湧いてくる。

さ迷う魂は求め合い時間や空間を越えて、この場所で再会を果たした。君の中に住む僕が僕を呼んでいるから、気がつくと僕は君を探してしまう、君が喜ぶ顔がみたいって何時も思っている、今度君に会うときは何を話そうとか、頭の中は君のことばかりだ。君は凄い人だよ、君は僕の無くした欠片を持っている人だったんだ、35億人の中で唯一無二の人なのだ。ねぇ、やっと探していた君に会えたからには離れたくないって思うことは、間違いではないだろう。それでも僕はやはり困った人なのかな?