物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

おはようの前に

ミルクレープの様に積み重なった時間に埋もれていた苦い思い出を掘り出して、両手で抱きしめ痛みを受け止めた。そして深くため息をついてまた元の場所に埋め戻す。眠れぬ夜の闇の中で孤独な作業は続けられる。

過去は痛みで、未来は恐怖だ。僕は目の前の生活や仕事をこなしながら、日々続く今日を生きている。人生の別れ道では先の定まらない困難な道を選び、得られたはずの、報酬や社会的なステイタスから目を背けたのは、反骨的で生意気な青年期特有の驕りであり、若気の至りであった。僕はその選択を後悔していない、ただ自分らしいなと苦く笑うだけだ。「生きる」と意志を持って過ごす毎日は、人はいつか死ぬという現実を認めることで、良い死に場所を探すことだと考える。

僕は破滅的であるが故、楽天的でもあり、リアリストでもある。先延ばしすることを良しとする覚悟の足りない奴らとは違う、与えられた能力の中で最大限のパフォーマンスを発揮しようと努力している。凡庸で才能の足りない自分は、努力により得た技術で対応するしかない。時々覚悟を問わないと、僕は楽な方へと流されてしまう。一貫性のない芯のない男にはなりたくないし、時代の雰囲気に流されたくもない。楽な道は歩けない不器用な僕は生き辛い人生を歩んでしまうけど、そんな自分が好きなんだ。ねぇこんな僕でも君は僕を好きでいてくれますか?

 

 

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