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物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

幸せなんて

何時だって心の中はゴウゴウと風が吹いているけどそうは見えないはずさ、いたって穏やかに平気に見えるだろう、刃を飲んでいる心、忍の一字とはよく言ったものだ。苛烈な人生を過ごし修羅の道を選んで歩いて来た僕が人並みの幸せなんて求めてはいけない、今の苦しみなんて、過去の傷みに比べたら、かすり傷みたいなものなのに、真っ当な人生を歩こうとしたことが全ての間違いなのだ。少し甘い夢を見てしまったようだ、上手くいく訳はない。僕は誰も幸せにすることは出来ない男で、一欠けらでも幸福なんて求めてはいけない人間だった。自分を護るため故郷を逃げ出し金の為に誰か見捨てて死に至らせた冷血な男だ、人殺しと詰られた過去に言い訳は出来ない。だからと言って死に対して冷淡でいる訳ではないし、今でも密かに彼の死を悼み、自分が生きている価値や意味を計っている。免罪されることではないが、僕なりの哀悼だ。やはり僕みたいなクズは真っ当に日の当たる道は歩いては行けない、じりじりとした罪悪感に苛まれそのうちボロを出すのだ。生きてる限り何時までも続く痛みは消えない。今日は彼の命日で僕が人でなしに成った日だ。何年経っても慣れることはない。

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