物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

新しい鞄を買った

そんなに高くは無いけど、安すぎもしない鞄を買った。鞄に詰めるものは変わらないけど、新しい相棒を見つけたみたいで気分が良いんだ。深海の底の様なブルーの鞄、自分で選んだ物だから特別に愛おしい。鞄一つではそんなに劇的に人生は変わらない、当たり前だしそんなものさ、誰もそんことに興味は無いしね、僕だけの個人的な愉しみだから。フランスはあまりに遠いからって新しい背広を着て旅に出た詩人もそんな気持ちだったのではないかな。心を躍らせ遠い街を思う、願いは願いであるうちが幸せで叶ってしまうとつまらなくなってしまうよ、静かな京都の街を巡り二人の時間を過ごす事、果せないであろう約束もいつかきっとと願っているから愉しみなんだ。僕には精神的にも物理的にも夢を語る余裕も時間もない、残された時間の中で出来る事だけを選んで人生を過ごすのみだ。帰りの駅のコンコースで可愛いグレーのコートを着た可愛い女の子を見つけて嬉しくなったりして誰かの選んだ服に心を奪われることがあるのだから、僕の鞄も「素敵な鞄ですね、とてもお似合いですよ」って誰かが思ってくれたら嬉しいんだ、でもそんな奇跡は起こらないけど、それは気の持ちよう。

 

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