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物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

見上げれば月か

誰かに語るべき物語も

誇らしい実績もなく、無為無力の僕は

ぼんやりと空に浮かんだ

月を眺めていた

白々と輝く月が

綺麗だと思うことができたから

まだ人間らしい心があるみたいだ

手元で音が鳴る

「こんばんは、綺麗な月ね」

「夕焼けも美しかった」

「季節は巡り秋になったわ、美味しいものばかりで嬉しい」

「君は何時でも美味しいものに囲まれている」

「風邪は治ったの、声がかすれていたけど」

「栗キャラメルなめてたら完治した」

「ふふ」

「ホントさ」

「ふふ、元気みたいね」

「うん、今度は何時会えるかな」

既読の後LINEは沈黙する

彼女の逡巡する心の葛藤を思い

胸を痛め空を仰ぐ

ホントに綺麗な月だな

 

 

 

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