物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

スケアクロウ

旅の途中では

様々な人に会った

たいていの人は

親切に僕を助けてくれた

時々悪い奴に騙されて人を信用出来なくなったこともあったが、皆ただ街を通り過ぎるだけの僕に優しかった

不思議なのは、この場所は暮らしやすそうだと荷物を降ろし、生活を初めてから

優しい人達は急に冷たくなった

笑顔は消え、僕を試し意地悪を言う

僕を庇ってくれる人もいた

「何より我慢が必要だ、俺もそうだった」と

ここではこれが常識だと言う

「枠をはみ出さず、秩序を乱すな、余計なことはするな」

僕は工場で造られたロボットの犬

のことを考えていた

プログラムに従い主人に仕え、愛を与え

最後は電池が切れて動かなくなる「燃えないゴミ」として捨てられる日が来る

のかと思うと哀しくなった

僕は「地元」の彼らの理屈も行動様式も社会構造も理解をしている

それを守ることが不幸にならずに暮らせることも知っている

だけど僕は脳みその無い案山子みたいには生きられない

何度も何度でもチャンスがある限り

何時か此処を出て行くつもりだ

世界中の何処にも「約束の地」など無い

ことも知っている

ただ、通り過ぎる旅人でいるうちは

皆優しくしてくれるから寂しくは無い

だから僕が突然消えたりしても

その時が来たのかと思って

驚かないで下さい

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