物語は終わっても人生は続く

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

花火

「線香花火は

 揺らしちゃだめよ

 火玉は命だから」

君は息を凝らして

僕の右手を見つめていた

花火に照らされた

君の真剣な顔は美しい

見とれていたら

突然ジュッと落ち

静寂と闇が訪れた

「今度は長く続けてね、

 あなたは自分を大事に

 しなきゃだめよ」

煙りに蒸せたのか

君の声はかすれていた

大丈夫さ

と答えた僕は

君がさよならを

告げたことに

気づかないふりをして

次の花火に火をつける

 

 

 

 

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